プロの料理テクニック「和食編」

刺身を切る角度

前回、「盛りつけのポイント」の話をしましたが、
料理全般に活かせる話だったと思います。

「盛りつけの技術」と、「包丁の技術」があれば、
ほぼ、プロ級の料理 といってもいいんじゃないでしょうか。

もちろん、その他の調理技術も大切ですが、
この2つのポイントを押さえることによって、
かなりのグレードアップが期待できます。


特に、味に関しては、人それぞれに好みがありますし、
地方によっては、ずいぶん変わってきたりします。
関東と、関西でも、結構ちがいますよね?

なので、この2つのポイント
「盛りつけの技術」と「包丁の技術」は、
力を入れたら、入れた分だけ、
効果が出るのが早くなる、というわけです。


▽ それで、今回は・・・ ---------------------------


ちょっと高度というか、専門的なテクニックを
紹介したいと思います。

なので、

「そんなの難しすぎるわ〜」
「わけわからんで〜」

と言われる人もいるかもしれませんが、
まぁ、これもなにかの縁ですので、
何となくでもいいんで、知識として持っておいてください。
(最後に、応用するヒントが!)


逆に、

「そういう専門的な話を待っていた!」

という方は、即実践できる内容なので、
是非、試して頂きたいです。


このテクニックは、即効性があるので、
すぐに、その効果を視覚的に、確認することができます。


■ 「刺身を切る角度」 ■ --------------------------


今回の実践的なテクニックは、「刺身を切る角度」です。


これは、関西の方だけでなく、関東の方など、
いろいろな人と、一緒に仕事をする中で学んだことなので、
きっと、あなたの料理レベルアップに役立てる内容
だと確信しています。

刺身を切ったことがない人でも、知っておくと、
何かのプラスになるでしょう。

刺身だけでなく、
他のことにも応用できる可能性を秘めていますので、
是非、その可能性の「種」をゲットして頂けたらと。
(最後に、そのヒントが!)


■ 平造り ------------------------------------------


まず、刺身(造り)の切り方も、いろいろな種類がありますが、
その中でも、基本的な切り方の「平造り」を取り上げます。

平造りとは、包丁を、まっすぐ(垂直)に、
サク(刺身用・骨のない状態)の右側から切っていく方法です。

≫ 平造りの画像(こんな感じです。)

■ 包丁の角度 --------------------------------------


基本的に、包丁の角度は、まっすぐ(垂直)なのですが、
ここに、テクニックを入れていきます。

微妙な角度をつけることによって、
「違い」をもたらす というわけなんです。

実は、この角度に、地方性というのがあって、
関西では、外に角度をつけるのが、主流ですが、
関東では、内に角度をつけるという傾向があるみたいです。

これは、僕の経験上のことなので、
正確な情報かどうかわかりませんが、
関東と関西では、刺身以外の調理方法でも「逆」のことが
比較的多いので、刺身に関しても、そういう風に見ています。


では、それぞれに、利点がありますので、解説していきます。


▽「内向き」−関東流 --------------------------------


包丁の角度を、
内側に向ける。

≫ 平造り−「内向き」の例


【特徴】
並べた時のライン・流れがキレイに見えること。
なめらかな印象。


【適した状況】
カン数(切った後の身の数)が、5カン以上。

アジなどの小さめの魚。(腹と背を分けないもの)


▽「外向き」−関西流 --------------------------------


包丁の角度を、
外側に向ける。


【特徴】
切り口が、際だつ。角がたつ。
キレがある印象。


【適した状況】
カン数(切った後の身の数)が、3カンくらい。

大きめの魚で、腹と背を分けたり、
細めの短冊(幅が狭く、細長い)に切り分けたもの。
(マグロや、ブリなど)

具体的な活用シーンは?
会席料理などの小さい盛り合わせ(上3カン、下2カン)など。


▽ ポイント ----------------------------------------

「少しだけ、角度をつけること。」


▽ 注意点 ------------------------------------------

「角度を、つけすぎないこと。」


まぁ、別に角度をつけすぎること自体、
それはそれで、いいのかもしませんが、
ただ、切りにくい。(^^ゞ


大きな角度をつけて切るなら、

「そぎ造り」という方法があります。


そぎ造りは、包丁を斜めに角度をつけ、
サク(刺身用・骨のない状態)の左側から切っていく方法です。
平造りと、反対ですね。


薄造りや、寿司ネタを切る時などに、「そぎ造り」を使います。


仕事のスピード的に、そぎ造りより、
平造りの方が、スピーディーなので、
角度をつけすぎて、スピードが落ちるなら、
平造りの良さが減少されます。

それだったら、そぎ造りにした方が、
切りやすく、スピードも出ますから。

そんなわけで、
「刺身を切る角度」というテクニックを紹介しましたが、
いかがでしたでしょうか。


実は、【アジを調理しているDVD】の中で、
今回のような「角度」の話をしていたのですが、
DVDをご覧になった方々から、

「なるほど〜」
「そう言われてみれば・・・」

みたいなリアクションを頂いていまして、
このメルマガでも紹介しようと、前々から企んでいたんです。^^

「角度」なんて、ちょっとしたことなんですが、
実際に、盛りつけてみると、違いが出てきます。


僕自身、関西ということもあってか、

「造りは、外向きだろ!」

と、思いこんでいました。
なので、はじめは、凄く抵抗があったんですよ。
「内向き」に切ることに。(^^ゞ

でも、【内向き】を取り入れたことで、
一気に、精度が高くなったのです!


ちょっとしたテクニックなんですが、即効性があります。

是非、あなたも、今回の「刺身を切る角度」を意識して、
取り入れてみてください。
きっと、僕と同じような実感が得られることだと思います。

また、刺身を切る機会がない人もいるでしょう。


その場合は、
包丁の角度によって、「見栄えが変わる」ということを、
意識して、取り入れてみてください。

野菜によっては、角度をつけていることによって、
見た目の変化だけでなく、味が変わるものもありますので。


今回は、刺身という、しかも「平造り」という、
かなり、絞り込んだ内容でしたが、
包丁を使う料理だったら、応用できる内容です。


是非、あなたのスキルアップに取り入れてみてください。


盛りつけのテクニック  ⇔  プラスアルファ

 

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